パクリタキセル静脈内投与(1週間に1回投与するものに限る)及びカルボプラチン腹腔内投与(3週間に1回投与するものに限る)の併用療法

実施診療科 婦人科
承認年月日 平成25年1月1日
適応症 進行期II~IV期の上皮性卵巣癌(原発性腹膜癌、卵管癌)

主な内容

先進性

卵巣癌は早期発見が難しく、多くの症例で診断時にすでに腹腔内に広がった状態(腹膜播種)になっています。そこで抗がん剤を腫瘍のある腹腔内に直接投与する手法(腹腔内化学療法)が考案され、海外での卵巣癌における大規模臨床試験の結果をまとめた解析から、通常用いる静脈内に投与する化学療法と比較して死亡リスクを21.6%減少させることが明らかとなりました。現在、進行卵巣癌に対する腹腔内化学療法はその臨床効果において期待されていますが、今回使用する薬剤は腹腔内投与に対する保険適応がないため、先進医療として治療を行います。

概要

対象となる患者さんには、初回手術の時点で抗がん剤を腹腔内に投与するための「腹腔リザーバーポート」を腹部の皮膚の下に埋め込みます。手術後の化学療法としては標準的なパクリタキセル+カルボプラチン併用療法(TC療法)を行いますが、カルボプラチンは通常の静脈内投与ではなく、腹腔内投与にて行います。3週間を1サイクルとして、この治療法を6~8サイクル繰り返します。

効果

本先進医療は、特定非営利活動法人 婦人科悪性腫瘍研究機構(JGOG)が行う多施設共同臨床試験(JGOG3019試験)に参加いただき、試験治療(腹腔内化学療法)群に割り付けられた場合に適用となります。進行卵巣癌患者さんに対する初回化学療法に腹腔内投与の手法を用いることで、従来の治療法に比べてより良い治療効果が得られることを期待しています。