ゾレドロン酸誘導γδT細胞を用いた免疫療法

実施診療科 呼吸器内科、腫瘍センター
承認年月日 平成27年5月1日
適応症 非小細胞肺癌(標準治療に対して抵抗性示す症例のみ)

主な内容

先進性

自己γδ細胞治療は、化学療法とは異なる作用機序により抗腫瘍効果を期待できる新しい療法であり、有効な治療方法のない既存の化学療法に抵抗性となった非小細胞肺癌患者に対する治療効果が期待できます。γδT細胞は体の中の血液中のリンパ球の一種で、普段はリンパ液や血流に乗って全身を循環し、がんや感染症などからからだを守る役割を担っています。γδT細胞は正常細胞とがん細胞を見分けるための受容体(センサー)を持っており、がん細胞表面にのみ存在するリガンド(目印)を感知してがん細胞を攻撃します。

概要

今回の臨床試験は東京大学病院との共同試験で、試験に用いるγδT細胞の調整は東京大学病院で行い、患者さんへの投与は慶應義塾大学病院で行います。
東京大学病院で患者さん自身の血液から成分採血で末梢血単核球(PBMC)を採取して凍結保存します。採取したPBMC を順次解凍し、そこに含まれるγδT細胞を無菌培養室で2週間培養し、数を増やし活性化させてから、慶應義塾大学病院でもう一度患者さんの静脈内に投与(点滴)して体に戻します。γδT細胞の投与は2週間毎に6回実施し、効果が確認された患者さんではさらに治療を継続します。

効果

これまで東京大学病院において、2006年より肺がんを対象として第Ⅰ相臨床試験が実施され、安全性と有効性が評価されました。
15名の肺がん患者さんが登録され、治療に関連する重篤な有害事象は認めませんでした。また治療効果として、6例でSD(安定)が得られ、無増悪生存期間中央値は126日(範囲:34-285日)、全生存期間中央値は589日(範囲:202-1505日)と、一定の有効性が示唆される結果が得られました。