腹腔鏡下広汎子宮全摘術

実施診療科 産婦人科
承認年月日 平成29年5月1日
適応症

子宮頸がん(ステージがI A2期、I B1期又はII A1期の患者に係るものに限る。)

主な内容

先進性

手術は悪性腫瘍治療における大きな柱のひとつですが、同じ治療効果が得られるならば、より低侵襲であることが治療の理想であります。現在日本では開腹手術によって行われている、子宮頸癌に対する広汎子宮全摘術(子宮全摘、骨盤内リンパ節切除)は欧米、韓国、台湾では、積極的に低侵襲手術である腹腔鏡にて行われております。ところが日本では子宮頸癌に対する腹腔鏡下に行う広汎子宮全摘術は、保険収載されておらず先進医療で一部の施設のみで施行されているのが現状です。我々は腹腔鏡下に広汎子宮全摘術を行うことにより患者さんに対して開腹手術と比較してより低侵襲な手術を提供いたします。

概要

現在子宮頸癌に対して一般的に行われている手術療法は、開腹による子宮全摘、骨盤内リンパ節切除であり、臍横から約20cmの皮膚切開を必要とします。本術式は、これを5-12mmの数カ所の小切開による腹腔鏡下に手術を行う方法です。
(腹腔鏡手術とは、腹部の5-12 mmの小さな傷から、腹腔鏡という内視鏡カメラをおなかの中に入れ、モニター画面に映し出されたおなかの中の画像を見ながら、専用の手術器具を用いて行う手術方法です。)
この腹腔鏡下広汎子宮全摘術は、開腹による方法と比較して、手術内容は開腹手術と同様でありますが、手術による侵襲を大幅に低減することが可能で、術後疼痛の軽減、入院期間の短縮、早期の社会復帰が可能となります。また、腹腔鏡を用いることにより、骨盤内の深い部分の観察も直視下に行うことが可能であり、出血量の軽減にも貢献できます。

以下に具体的な開腹手術との創部の比較をお示しいたします。

効果

手術侵襲の軽減、術後疼痛の軽減、術中出血の減少、入院期間の短縮、早期社会復帰等が見られ、患者さんのQOLの向上にも著しい効果があると考えます。