はり薬

貼付剤とは

作用範囲から、局所用と全身用とに分けられます。

局所用
大きく分けて、水性型のパップ剤(ガーゼ、不織布型)と油性型のプラスター剤(粘着テープ型)とがあります。局所用は皮膚表面の疾患に用いるものであり、メントールやカンフルなどの刺激性薬剤を含む製剤が主流となっています。医薬品には、各種の副腎皮質ホルモン貼付剤、静脈留置針穿刺時の疼痛緩和に用いるリドカインテープ剤、消炎鎮痛剤や抗生物質軟膏剤を含む貼付剤などがあります。
全身用
薬剤が、皮膚を透って血管・リンパ管に入って全身効果をもたらします。この経皮吸収による全身適用を目的とした製剤が増えています。これには、虚血性心疾患治療剤や女性ホルモン剤を含む貼付剤などがあります。
貼付剤は、1)標的組織に対する直接効果 2)効果の持続化 3)全身性副作用の軽減化 4)投薬管理の簡便化・明確化 などの特徴を持ち、密封効果を発揮させることにより、他の外用剤に比べより高い効果が期待できます。

湿布とは

冷感湿布
発熱時に用いられ、サリチル酸やハッカ油等の作用により、皮膚の温度を3~4.5℃も低下させます。寒冷刺激を与えて局所の血管を収縮させ、その結果、新陳代謝が妨げられ、炎症を鎮め痛みを軽くします。主として頚部、胸部などの疾患で、発熱、疼痛があるときに用います。
温感湿布
トウガラシエキスが配合された薬剤は、それにより皮膚温が3℃上昇するといわれています。温刺激によって血管が拡張して、炎症物質の吸収を促進し、消炎、鎮痛をはかります。

使用上の注意

保管上の注意