婦人科

概要

産婦人科は、月経発来から妊娠・出産そして老年期の諸疾患にいたるまで、「女性のライフサイクル」におけるあらゆるイベントにかかわり、その健康に奉仕する診療科です。当院では、妊娠・出産や不妊症など妊娠に関連した診療を主に「産科」で、婦人科腫瘍や更年期医学などを主に「婦人科」で扱っています。
診療につきましては、産婦人科学教室のホームページもご覧下さい。

特色・方針・目標

婦人科では、多岐にわたる婦人科領域の疾患に対してくまなく対応し治療を行っております。子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がんなどの婦人科悪性腫瘍に対しては、これまでの豊富な実績を礎として、専門の医師が最新の知見に基づいた正確な診断、さらに他科との連携体制のもとで適切な集学的治療を行っております。
また、若年にして子宮頸がん,子宮体がんに罹患されてしまった方を対象とした妊孕性温存治療も、多くの経験をもとに的確な治療方針を立てた上で積極的に行っております。良性疾患である子宮筋腫、子宮内膜症、卵巣嚢腫などだけでなく一部の悪性疾患に対しては低侵襲治療を念頭におき、腹腔鏡下手術を精力的に行っています。
さらに、その他の婦人科の一般的な症状の診断・治療も幅広く行っております。当科では、がん診療について国内外の施設と協力して新しい医薬品の開発やより有効な治療法の確立を目指した臨床試験および治験を積極的に行っております。

対象疾患は次のようになっております

次のような症状を扱っております

・月経の時に我慢できないくらいお腹が痛い
・月経の周期がバラバラ
・月経の時の出血が多い
・おりものが多い
・陰部がかゆい
・子宮が下がっている感じがする
・のぼせ、ほてり、肩こり、腰痛など(更年期症状)
・お腹が痛い、お腹が張る
・お腹に腫れ物がある感じがする、お腹に腫れ物を触れる
・月経でない時期に出血した
など

検査内容のご案内

特殊診療施設のご案内

主な実績

名称 件数 備考
広汎子宮全摘出術 64件 2012年度
広汎性子宮頸部摘出術 12件 2012年度
子宮頸部円錐切除術 215件 2012年度
子宮腟部焼灼術・蒸散術 211件 2012年度
腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術 7件 2012年度

ご挨拶

私どもは質の高い安全な医療を皆様に提供するために、日々研鑽に努め様々な工夫をしながら医療に取り組んでいます。女性のライフサイクルのいかなる領域にも対応できる幅の広さとかつそこに最先端の医療を提供できるバランスのとれた診療体制の構築に努めてまいります。
婦人科領域の一般的な症状への対応に加え、子宮筋腫、子宮内膜症や卵巣腫瘍を始めとする婦人科良性疾患の内視鏡手術を多数行っております。
さらに婦人科悪性腫瘍(子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がん など)に対しては正確な診断に基づいて治療方針が決められます。がんの治療としては最新の知見に基づく手術療法、化学療法、放射線療法などが行われ、患者さんとその家族の方々も含めて治療内容について十分な説明を行うことによって治療に対する不安にも答えられるよう努めています。
我々の診療科には各婦人科疾患を専門とするものが多数おり、疾患に応じて、また女性の各ライフステージにおける特有の問題、さらには癌のサバイバーの方々に対しても適切なフォローアップを通じてQOLの向上を目指してまいります。
受診された際、何か疑問点や不安なことがありましたら医師を始めメディカルスタッフに気軽にお声をおかけください。

教授  青木 大輔

医師紹介

氏名 写真 職位 専門領域 認定資格等
青木 大輔 青木 大輔 教授・診療部長 婦人科悪性腫瘍 日本産科婦人科学会専門医 日本婦人科腫瘍学会婦人科腫瘍専門医 日本臨床細胞学会細胞診専門医 日本がん治療認定医機構暫定教育医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医
進 伸幸 進 伸幸 准教授・診療副部長 子宮体部 日本産科婦人科学会専門医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 日本臨床細胞学会細胞診専門医 日本癌治療学会臨床試験登録医 日本産科婦人科学会専門医
阪埜 浩司 阪埜 浩司 専任講師 子宮内膜・家族性腫瘍 日本産科婦人科学会専門医 日本がん治療認定医機構暫定教育医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 日本婦人科腫瘍学会婦人科腫瘍専門医 日本臨床細胞学会細胞診専門医 家族性腫瘍コーディネーター
冨永 英一郎 冨永 英一郎 専任講師 婦人科腫瘍・絨毛腫瘍 日本産科婦人科学会専門医 日本がん治療認定医機構暫定教育医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 日本婦人科腫瘍学会婦人科腫瘍専門医 日本臨床細胞学会細胞診専門医 日本がん検診・診断学会がん検診認定医 母体保護法指定医
田中 京子 田中 京子 専任講師 子宮頸部 日本産科婦人科学会専門医 日本がん治療認定医機構暫定教育医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 日本婦人科腫瘍学会婦人科腫瘍専門医 日本臨床細胞学会細胞診専門医
岩田 卓 岩田 卓 専任講師 感染症・子宮頸部・腫瘍免疫 日本産科婦人科学会専門医 日本がん治療認定医機構暫定教育医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 日本婦人科腫瘍学会婦人科腫瘍専門医 日本臨床細胞学会細胞診専門医
平沢 晃 平沢 晃 専任講師 遺伝性腫瘍・更年期・バイオバンク 日本産科婦人科学会専門医
日本臨床細胞学会細胞診専門医
臨床遺伝専門医制度専門医
日本がん治療認定医機構暫定教育医
日本がん治療認定医機構がん治療認定医
日本女性医学学会認定女性ヘルスケア専門医
日本婦人科腫瘍学会婦人科腫瘍専門医
牧田 和也 牧田 和也 非常勤講師 更年期・ホルモン補充療法 日本産科婦人科学会専門医 日本臨床細胞学会細胞診専門医 日本女性医学学会認定医師 日本頭痛学会専門医
片岡 史夫 片岡 史夫 助教 卵巣腫瘍・腹腔鏡手術 日本産科婦人科学会専門医 日本がん治療認定医機構暫定教育医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 日本婦人科腫瘍学会婦人科腫瘍専門医 日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医 日本臨床細胞学会細胞診専門医
森定 徹 森定 徹 助教 子宮頸部・腫瘍血管新生 日本産科婦人科学会専門医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 日本婦人科腫瘍学会婦人科腫瘍専門医 日本臨床細胞学会細胞診専門医
野村 弘行 野村 弘行 助教 卵巣腫瘍・がん臨床試験・化学療法 日本産科婦人科学会専門医 日本がん治療認定医機構暫定教育医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 日本婦人科腫瘍学会婦人科腫瘍専門医 日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医 日本内視鏡外科学会技術認定医(産科婦人科) 日本臨床細胞学会細胞診専門医
林 茂徳 林 茂徳 助教
腹腔鏡手術 日本産科婦人科学会専門医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 日本婦人科腫瘍学会婦人科腫瘍専門医 日本産科婦人科内視鏡学会技術認定医 日本臨床細胞学会細胞診専門医
山上 亘 山上 亘 助教 子宮体部 日本産科婦人科学会専門医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 日本婦人科腫瘍学会婦人科腫瘍専門医 日本臨床細胞学会細胞診専門医
仲村 勝 仲村 勝 助教 子宮頸部 日本産科婦人科学会専門医 日本がん治療認定医機構がん治療認定医 日本婦人科腫瘍学会婦人科腫瘍専門医 日本臨床細胞学会細胞診専門医

外来診療表担当表

腹腔鏡下子宮悪性腫瘍手術(子宮体がん)について

当科では,平成25年2月に先進医療として承認された 腹腔鏡下子宮体がん根治手術の実績に基づき,平成 26年4月より保険診療として早期子宮体がんを対象に 悪性腫瘍に対する低侵襲治療の一つとして積極的に行っています。

子宮体がんに対する子宮温存治療

最近では、子宮体がんに罹患する患者さんが増えているのに伴い、若年の患者さんも多く治療を受けておられます。
当科では、異型内膜増殖症あるいは、子宮体がんのIA期の中の条件を満たした病状かつ妊孕性温存を強く希望される方には、標準治療である子宮摘出という手術療法以外に、高用量黄体ホルモン療法という保存的な治療法も選択肢のひとつであることを説明しております。
1998年から2013年までに約190名の患者さんに対して、黄体ホルモン療法を施行しています。その結果、異型内膜増殖症の方は97%、IA期で筋層浸潤のない方は90%の確率で病変は消失しています。しかしながら、2年以内に病変が子宮内に再出現する頻度も高い(約50%)ため、治療後は早期の妊娠を目指し不妊専門の先生の外来に通院していただくこともあります。未婚の方の場合は、定期的に少量の黄体ホルモンを内服していただき、薬物的な内膜剥離により再発防止の処置に通っていただきます。
本治療の後、現在までに54名の患者さんが妊娠(複数回の方を含む)に至り、(流産の方、5名の妊娠中の方を除き)50名の生児が誕生しています(詳細はこちら)。

早期子宮頸がんに対する妊孕性温存治療(レーザー手術および広汎性子宮頸部摘出術)

・円錐切除術
子宮頸部の異形成や上皮内がん、微小浸潤がんなどに対して診断・治療の目的で行われる検査・手術です。円錐切除術は子宮の入口部分である頸部だけを円錐形に切除する術式で、当科では年間約200件当手術を施行しており、国内では最も施行件数の多い施設の一つとなっています。
・レーザー蒸散術
当科では、主に高度異形成などを適応として、円錐切除術より低侵襲な治療法としてレーザー蒸散術を日帰り手術として行っています。
広汎性子宮頸部摘出術
浸潤子宮頸がんの治療は一般に広汎子宮全摘出術または放射線療法が行われますが、治療により妊娠は不可能となる欠点があります。当科では妊孕性温存希望のある子宮頸がんの患者さんに対して、子宮頸部のみを切除し子宮体部を温存する術式である広汎性子宮頸部摘出術を行っています。
この手術は、本来行われるべき手術に比べて縮小手術となるため、海外の報告や我々の実績をもとに治療の安全性を担保するため適応を厳密に定めています。 術後も合併症への対策が大切であり、妊娠するために不妊治療が必要になる場合も多く、また、妊娠した場合は早産など周産期のリスクが高くなる傾向があります。

遺伝性婦人科腫瘍とリスク低減手術について

血縁者にがんが多数発生している家系のうち、一部は遺伝が原因で腫瘍が発生しているのではないかと考えられています。婦人科腫瘍領域においてもこのような遺伝性腫瘍が存在します。家系内に子宮体がん、大腸がん、泌尿器がん等の方がいる場合、リンチ症候群の可能性があり、また卵巣がんや乳がんの家族歴がある方の場合遺伝性乳がん卵巣がん(HBOC:hereditarybreast/ovariancancer)である可能性があります。これらの疾患は遺伝子診断により診断することも可能となっており、当科としてもこれらの方々のご相談に応じると共に、場合によっては当院の臨床遺伝学センター外来に紹介いたします。HBOCの原因遺伝子であるBRCA1、BRCA2遺伝子に変異を認めた場合、当院では倫理委員会の承認のもとリスク低減卵巣卵管切除術を行うことが可能です。

連絡先

より詳しい情報は当部門の専用webサイトをご覧ください。

受診について

  • 当院では患者さんの待ち時間を短縮するため、予約制を導入しています。
  • ご予約方法は一般の患者さんと医療関係の方で異なります。