輸血・細胞療法センター

概要

輸血・細胞療法センターは、輸血と細胞療法の業務を担う中央診療部門です。輸血療法としては、輸血に関連する血液型や交差適合試験などの検査、輸血用血液製剤の管理、手術前の自己血採取・管理保管などを行っています。細胞療法としては、主に造血幹細胞移植のための細胞採取・処理・凍結保存・管理、造血幹細胞数の測定を日常業務として行っています。また、無菌細胞操作室を備えており、基礎部門や各診療科と連携して再生医療や免疫細胞療法にも取り組んでいます。

特色・方針・目標

当院は救急、心臓血管外科、産科、造血幹細胞移植や、肝臓移植および皮膚科(天疱瘡など)に対する血漿交換など、しばしば緊急かつ大量輸血が必要とされる都内の大規模病院です。自己血を積極的に利用し、日本赤十字社の協力の下、廃棄血を極力減らすよう努力しています。(2015年実績:赤血球14,000単位、血小板30,000単位、新鮮凍結血漿9,000単位、自己血1,000単位、計54,000単位)。
一方、細胞療法部門としては、1980年代より当院で開始された造血幹細胞移植を積極的に支援しています。末梢血幹細胞採取・処理・凍結保存、造血幹細胞検査等に関しては1000回以上の実績があります。血液成分採取装置では、末梢血幹細胞採取だけでなく、ABO血液型不一致移植の際の骨髄液からの赤血球除去、ドナーリンパ球採取、顆粒球採取、免疫細胞療法のための単核球採取などを臨床工学技士と連携して実施しています。
また、無菌細胞操作室では、採取した細胞を培養加工して治療に用いることが可能で、樹状細胞療法の臨床研究などを実施してきました。現在は悪性黒色腫に対するTIL療法(臨床研究、皮膚科)の支援を行っています。また、iPS由来再生医療製剤のヒトへの臨床導入の支援体制を整えています。
当院はこれまでトランスレーショナル・リサーチ拠点病院として学内外の臨床研究を支援してきましたが、2016年3月には臨床研究中核病院にもなりました。更に、2018年3月には新病院棟にセル・プロセッシング・センターが新たに開設されます。これらをうけて、学内外の細胞治療開発を積極的に支援する準備を進めています。

対象疾患は次のようになっております

特殊診療施設のご案内

  • 自己血採血室:手術前に自己血輸血が適応の患者さんでは、自己血採血を行います。
  • 血液採取室:造血幹細胞移植療法、各種細胞療法、血管新生療法など血液細胞を利用した治療を行う際は、輸血・細胞療法部内の血液採取室で血液を採取します。成分採血のように時間がかかる処置の場合は、ビデオなどをご覧になりながら行います。
  • 無菌細胞操作室:造血幹細胞移植療法、各種細胞療法、血管新生療法など血液細胞を利用した治療を行う際は、血液細胞の分離、保存、培養などの細胞処理を全て輸血・細胞療法部内の無菌細胞操作室で行っています。

ご挨拶

輸血は、出産、救急、手術、抗がん剤治療、移植医療など、現代の医療においては欠かせない治療手段となっています。そこで用いる血液製剤は、国民ひとりひとりの善意の献血から製造される貴重な限りある資源です。過去には肝炎ウイルスやHIV感染などわが国には悲劇の歴史がありました。今では全血液製剤は日本赤十字社や献血事業団による厳格な検査・管理により極めて安全なものになっています。私たちは2名の専任医師と16名の専任臨床検査技師が、看護部や臨床工学技士と連携して、安全で迅速・適正な血液製剤の管理を介して、院内の全診療科を支援しております。
 一方、血液中には、赤血球や血小板、血漿だけでなく、様々な機能を持つ白血球成分(リンパ球、顆粒球、単球、樹状細胞、間質系幹細胞など)があります。最近では間質系幹細胞(MSC)が同種造血幹細胞移植後の難治性重症GVHDに対して市販され、また、難治性急性白血病にCD19キメラ抗原受容体T細胞(CD19-CAR-T)療法の有効性が多数報告され、細胞治療が目覚しい勢いで臨床導入されつつあります。更に、人工多能性幹細胞(iPS)由来の網膜・角膜、神経、心筋、血液細胞など臨床導入直前の細胞技術があります。
 私たちは、従来の輸血医療の厳格な管理と、最新の有望な細胞治療を両輪として、院内の基礎部門の多くのシーズを臨床につなげるとともに、院外の支援をし、患者の皆さんに最高の医療を提供する当院の全診療部門を支援していきます。

医師紹介

氏名 写真 職位 専門領域 認定資格等
田野崎 隆二 田野崎 隆二 教授 輸血学、内科学(血液学)
造血幹細胞移植、細胞治療
日本輸血・細胞療法学会認定医
日本造血細胞移植学会認定医
渡邊 直英 渡邊 直英 助教 輸血学、血液内科学 日本輸血・細胞治療学会認定医
半田 誠 半田 誠 非常勤講師 輸血学、血栓止血学、血液学 日本輸血・細胞治療学会認定医、日本血液学会血液専門医、日本内科学会認定医
石田 明 石田 明 非常勤講師 輸血学、細胞治療、臨床血液学 輸血・細胞治療学会認定医、日本血液内科専門医、指導医
百瀬 俊也 百瀬 俊也 非常勤准教授 輸血学 日本赤十字社、薬剤師

外来診療表担当表

連絡先

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  • 電話03-3353-1211

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