概要
内視鏡センターは、内視鏡検査を内科と外科両者の共通する領域としてとらえ、1995年に発足致しました。当センターは、その診療内容が既に専門化されており、上部消化管内視鏡、下部消化管内視鏡、膵・胆道内視鏡、気管支鏡の4つの部門から構成されています。センター長をはじめとする6名の専任スタッフに加え、消化器内科、一般消化器外科、腫瘍センター、呼吸器内科、呼吸器外科など各科から医師が参加し、各々の専門家が高度かつ特殊な内視鏡診断、治療を行っています。通常の上部・下部消化管内視鏡をはじめ、拡大内視鏡、超音波内視鏡など、常に新しい診断・治療法を開発、模索し、先進的な内視鏡技術を提供できるように機器、技術の開発を目指しています。
特色・方針・目標
・各診療科の協力と連携(クラスターとして診療にあたります)
・苦痛の少ない、やさしい内視鏡検査(鎮痛剤や鎮静剤を使用します)
・最先端の機器を用いた内視鏡診断・治療(正確な診断と適切な治療を提供します)
対象疾患は次のようになっております
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十二指腸がん
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小腸がん
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咽頭がん
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炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎、クローン病など)
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食道静脈瘤、アカラシア、難治性逆流性食道炎、食道憩室
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粘膜下腫瘍(GISTなど)
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胆道結石、胆管炎、胆嚢炎、胆道腫瘍
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膵石、膵腫瘍
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胃潰瘍・十二指腸潰瘍
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吐血・下血
次のような症状を扱っております
血を吐く、便に血が混じる、便が黒い、腹痛、腹部膨満感、早期飽満間、胃もたれ、嘔気、嘔吐、胸やけ、胸の痛み、胸に物がこみ上げてくる、胃酸が上がってくる、食べ物がつかえる、背部痛、心窩部痛、心窩部灼熱感、しぶり腹、便秘、下痢、粘血便、食欲不振、貧血
検査内容のご案内
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上部消化管内視鏡、下部消化管内視鏡
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粘膜切除術(EMR)、粘膜下層剥離術(ESD)
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小腸内視鏡(カプセル内視鏡、バルーン内視鏡
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内視鏡的胃局所切除術 (EFTR)
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経口内視鏡的筋層切開術(POEM)
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内視鏡的逆流防止粘膜切除術(ARMS)
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小児の消化管病変(全身麻酔下での内視鏡検査を当センターにて施行)
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胃瘻増設
主な実績
名称 | 件数 | 備考 |
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上部消化管内視鏡 | 11007件 | 2024年 |
下部消化管内視鏡 | 6573件 | 2024年 |
食道ESD | 169件 | 2024年 |
胃ESD | 179件 | 2024年 |
十二指腸ESD | 129件 | 2024年 |
大腸ESD | 156件 | 2024年 |
ERCP | 801件 | 2024年 |
EUS | 848件 | 2024年 |
EUS-FNA | 103件 | 2024年 |
小腸バルーン内視鏡 | 203件 | 2024年 |
小腸カプセル内視鏡 | 44件 | 2024年 |
ご挨拶
慶應義塾大学病院内視鏡センターでは、6人の専任医師の他、関連各診療科より1週間に延べ100名を超す医師の協力体制のもと、それぞれ専門の立場から診断・治療を担当し、年間約20.000件の内視鏡検査を実施しております。上部・下部内視鏡のスクリーニング検査や炎症性腸疾患の内視鏡診断は連日行われ、食道、胃、十二指腸や大腸の腫瘍性疾患に対する内視鏡治療も腫瘍センターならびに一般・消化器外科のスタッフを中心に、近年検査件数が大幅に増加しています。また、胆膵疾患の内視鏡診断・治療や小腸内視鏡検査(バルーン内視鏡、カプセル内視鏡)、気管支鏡検査などX線透視下での検査・治療も精力的に行っています。
受診について
- 当院では患者さんの待ち時間を短縮するため、予約制を導入しています。
- ご予約方法は一般の患者さんと医療関係の方で異なります