概要
慶應義塾大学病院乳腺外科は、「伝統と革新」「思いやりと温かさ」を両立させた診療を提供しています。日本有数の歴史を誇る慶應外科の重厚なバックボーンと、新しい知識・技術・テクノロジーを融合させることで、”乳がんの根治”を目指す医療を高い水準で実現しています。
乳がんの診断から手術・再建・放射線治療・薬物療法、そして長期のフォローアップまでを、いまや乳腺診療には欠かせない形成外科・放射線科・産婦人科などと連携を密に行い、きめ細やかに行って参ります。また、背景疾患・基礎疾患をお持ちの患者様であっても、日本有数の総合病院であることを最大限活用し、安心の診療・手術を提供しています。
詳細は、 https://www.keiobreast.com をご覧ください。

特色・方針・目標
当科の3つの強み
1. 経験豊富なスタッフによる根治性と整容性を両立した治療
● 診療・手術にあたるスタッフは全て日本乳癌学会認定の乳腺専門医が担当します
● 乳房再建術については形成外科と協働し、インプラントを用いた再建から、自家組織再建まで幅広い選択肢を提供しています
2. 総合病院ならではの強固な多診療科連携
● 糖尿病・高血圧などの生活習慣病はもちろん、心臓手術後や膠原病などの重篤な疾患をお持ちの患者様も、当院の誇る診療科と密に連携することで、安全・安心の診療および手術を提供しています
● 手術などに際しては放射線科など他診療科との合同カンファレンスを通じて、最良の対応ができる体制を構築しています
3. 先進医療・臨床研究への積極的な取り組み
● 国内有数の臨床研究中核病院として患者様の診療に役立つ臨床研究や治験に積極的に参加しています
● がんゲノム医療センターと連動し、遺伝子診断を用いた治療方針の選択を行うなど、新しい医療を提供しています
遺伝性乳がん・卵巣がん症候群への対応
● 乳がんと診断された患者様には、家族歴や年齢、希望の有無などを考慮して、保険診療によるBRCA1/2の遺伝学的検査を提供いたします
● 遺伝カウンセラーと連携し、検査前後の心理的サポートと意思決定支援を行います
● 遺伝性乳がん・卵巣がん症候群(HBOC)センターの協力のもと、リスク低減乳房切除の適応評価を実施いたします
妊孕性(妊娠する力)温存支援
● 抗がん剤治療が考慮される若年性乳がんの患者様に対して、受精卵凍結などの妊孕性温存について、産科およびリプロダクションセンターと連携を行い、個々の患者様にとって最良の方法がとれるよう支援いたします。
● ホルモン療法中の妊孕性に関しても、治療と将来設計の両立を検討いたします
支持療法・サバイバーシップ
● 初期治療終了後は長期に渡って主治医が経過観察を行い、定期的な再発チェックと様々な健康推進指導を行います
● リハビリテーション科におけるリンパ浮腫外来との協働を通じて、術後および治療中の生活の質(QOL)の向上を図ります
● 治療中に生じる痛みやメンタルケアについて、緩和ケアチームによる投薬や相談を受けることが可能です
対象疾患は次のようになっております
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乳がん術後の乳房再建
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乳腺疾患(乳腺症(嚢胞症を含む))・線維腺腫・乳管内乳頭腫
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男性乳がん、女性化乳房など
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若年性乳がん患者さんの妊孕性(妊娠する力)の温存
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乳がんに対する薬物治療・放射線治療
受診について
- 当院では患者さんの待ち時間を短縮するため、予約制を導入しています。
- ご予約方法は一般の患者さんと医療関係の方で異なります