概要
がんゲノム医療センターは、がんゲノム検査の円滑な実施を通じて、がんゲノム医療を推進する専門部署として2024年4月に開設されました。当院は、2018年2月、厚生労働省より「がんゲノム医療中核拠点病院」に認定され、検査・治療・研究・人材育成を通じて、日本のがんゲノム医療の中核的な役割を担っています。保険診療で実施可能ながん遺伝子パネル検査だけでなく、ヒトのほぼすべての遺伝子を調べる全エクソン検査、食道がんの術後再発リスクを評価するリキッドバイオプシーなど、独自の遺伝子検査を提供しています。さらに、遺伝子プロファイルに基づく保険適応外治療にも積極的に取り組んでいます。
特色・方針・目標
がんゲノム医療センターは、臓器横断的にがんゲノムプロファイルに基づく個別化医療を提供するため、がん診療を担当している全ての診療科と連携し、包括的ながんゲノム医療を提供する組織です。様々な領域のがん専門医、病理医、臨床遺伝専門医、看護師、臨床検査技師、薬剤師、がん研究者がワンフロアに集まり、治療標的のがんゲノムプロファイル評価のみならず、分子病理診断や遺伝性腫瘍への対応の検討に関する様々な側面からの対応を包括的に実施しています。
当センターでは、迅速かつ適切ながん遺伝子パネル検査を実施するため、腫瘍センターと連携し「がん遺伝子外来」を開設しています。現在、保険診療で実施可能ながん遺伝子パネル検査は5種類あり、がん組織の採取が困難な症例には血液検体のみで解析可能なリキッドバイオプシー検査も提供しています。また、生涯1回のみ実施可能な保険診療のがん遺伝子パネル検査に加え、院内実施のがん遺伝子パネル検査(PleSSision-Panel検査)や、ヒトのほぼすべての約2万遺伝子を解析する全エクソン検査(PleSSision-Exome検査)を自費診療で提供しています。さらに、リキッドバイオプシーによる再発リスク検査なども導入し、幅広いがんゲノム医療を展開しています。詳細は、がんゲノム医療センターのホームページ (https://genomics-unit.pro/) をご参照下さい。
対象疾患は次のようになっております
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すべての悪性固形腫瘍
主な実績
名称 | 件数 | 備考 |
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FoundationOne® CDx | 849例 | |
FoundationOneLiquid® CDx | 135例 | |
OncoGuide™ NCCオンコパネルシステム | 151例 | |
GenMineTOP | 33例 | |
Guardant360® CDx | 3例 |
受診について
- 当院では患者さんの待ち時間を短縮するため、予約制を導入しています。
- ご予約方法は一般の患者さんと医療関係の方で異なります