概要
消化器内科では食道、胃、十二指腸、小腸、大腸などの消化管や、肝臓、胆道、膵臓に起きる消化器疾患を対象に一般・消化器外科、腫瘍センター、免疫センター等とともに消化管クラスターとして総合的に診断と治療を行っております。

特色・方針・目標
当科では臨床グループ(班)を上部消化管、下部消化管、腫瘍、肝臓、胆膵、内視鏡と大きく6つに分け、消化器内科全般の知識に加えて各領域の専門的知識を有するスタッフが外来、病棟診療に従事しています。一方、研究グループ(ユニット)は、腫瘍、再生、免疫、機能と4つに分け、臓器間を横断してダイナミックにアプローチできる体制を整えております。
対象疾患は次のようになっております
- 食道がん
- 逆流性食道炎
- 膵臓腫瘍
- 膵癌
- 膵炎
- 胆道癌(肝外胆管癌、胆嚢癌)
- 胆石症、総胆管結石
- 胃潰瘍と十二指腸潰瘍
- 胃がん
- 肝臓癌(肝細胞癌、胆管細胞癌)
- 肝移植
- 肝硬変
- 肝炎
- 炎症性腸疾患
- 急性虫垂炎
- 急性腹症
- 大腸がん
- 吐血・下血
- メッケル憩室
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機能性胸焼け
- 機能性ディスペプシア(FD)
- 食道アカラシア
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慢性偽性腸閉塞症 (CIPO)
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腸閉塞(イレウス)
- 過敏性腸症候群(IBS)
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蛋白漏出性胃腸症
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特発性胃不全麻痺
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食道けいれん
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ナットクラッカー食道
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胆管炎
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胆嚢炎
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肝膿瘍
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薬剤性肝障害
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アルコール性肝障害
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非アルコール性脂肪性肝炎(NASH)
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虚血性腸炎
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大腸憩室炎
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出血性大腸炎
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腸結核
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非特異性多発性小腸潰瘍
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急性胃粘膜病変(AGML)
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好酸球性胃腸症
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ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎
- 原発性胆汁性肝硬変(PBC)
- 自己免疫性膵炎(AIP)
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IgG4関連疾患炎症
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腸管ベーチェット
- 自己免疫性肝炎(AIH)
- 原発性硬化性胆管炎(PSC)
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クローン病
- 好酸球性食道炎(EoE)
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潰瘍性大腸炎(UC)
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MALTリンパ腫
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粘膜下腫瘍
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原発不明癌
- 軟部組織肉腫肝細胞癌
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膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)
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神経内分泌腫瘍(NET)
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【免疫】
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消化管悪性リンパ腫
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小腸癌
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肛門癌
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消化管間葉系腫瘍(GIST)
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【腫瘍】
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バレット腺癌
次のような症状を扱っております
お腹が痛い(腹痛)、お腹がむかむかする、胸焼けがする、食物がつかえる、食欲がない、すぐ満腹になってしまい、食事があまり食べられない、吐き気がする、吐く、胃がもたれる、血を吐いた、血便が出る、黒い便が出る、便秘が続く、下痢が続く、体重が減っている、体が黄色くなる、熱がある、体がだるい、尿が褐色である、便が白っぽい、お腹が膨れる
検査内容のご案内
主な実績
名称 | 件数 | 備考 |
---|---|---|
潰瘍性大腸炎外来患者 | 2554人 | 2023年度 |
クローン病外来患者数 | 779人 | 2023年度 |
ベーチェット病外来外来患者数 | 98人 | 2023年度 |
急性肝不全患者数 | 6人 | 2023年度 |
上部消化管内視鏡 | 11438件 | 2023年度 |
下部消化管内視鏡 | 6445件 | 2023年度 |
バルーン小腸内視鏡 | 319件 | 2023年度 |
カプセル内視鏡 | 51件 | 2023年度 |
内視鏡的胆菅膵菅逆行性造影(ERCP)関連処置 | 749件 | 2023年度 |
超音波内視鏡(EUS)検査 | 827件 | 2023年度 |
超音波内視鏡下生検(EUS-FNA) | 101件 | 2023年度 |
食道ESD | 166件 | 2023年度 |
胃ESD | 193件 | 2023年度 |
十二指腸ESD | 117件 | 2023年度 |
大腸ESD | 191件 | 2023年度 |
肝癌マイクロ派焼灼療法 | 130件 | 2023年度 |
外来化学療法件数 | 4166件 | 2023年度 |
入院化学療法件数 | 703件 | 2023年度 |
経口抗がん剤処方 | 725件 | 2023年度 |
食道内圧検査 | 52件 | 2023年度 |
食道pHインピーダンスモニタリング | 12件 | 2023年度 |
ご挨拶
消化器内科は食道、胃、小腸、大腸、そして肝臓、胆嚢、膵臓までの幅広い臓器を担当し、さらに各臓器において炎症性疾患、良悪性腫瘍、機能性疾患、ウイルス感染症など様々な疾患が存在し、内科の中でも患者さんの数が非常に多い領域です。当科では各領域の専門的知識を有するスタッフが外来、病棟診療に従事しています。近年、消化器領域における内科的診断・治療技術はめざましい進歩をとげています。しかし、一方で単一の診療科での対応には限界があり複数の診療科による迅速かつ適切な連携が生命予後を左右する疾患も多く存在します。我々は慶應医学の大きな特徴である診療科間の垣根の低さを遺憾なく発揮し、消化器内科、消化器外科、放射線科、腫瘍センター、内視鏡センター、免疫統括医療センターをはじめとする横断的"消化器クラスター"の中で、患者さんの目線で医療を提供できるよう全力をつくしていきたいと考えております。

受診について
- 当院では患者さんの待ち時間を短縮するため、予約制を導入しています。
- ご予約方法は一般の患者さんと医療関係の方で異なります