ご案内
メモリーセンター(メモリークリニック)では、物忘れや理解力の低下など認知症の症状のある患者さんを専門的に診療する外来を行っております。
特色・方針・目標
メモリーセンター(メモリークリニック)では認知症の早期診断、初期の治療を主な目的としています。しかし、中等度以上の認知症も診療の対象とし病状の評価、治療法や長期的な対応の指導をいたします。
現在のところ担当医師は、精神・神経科5名、神経内科6名より構成され、科を超えた診療体制をとっているところが大きな特徴です。個々の患者さんの病状に応じて、精神・神経科医もしくは神経内科医が診療を担当します。種々の高次脳機能の検査を用いて、客観的な認知機能評価を重視した診療を確立しております。さらに、2診療科合同で、定期にカンファレンスを開催し、綿密な症例検討と診療レベルの向上に取り組んでいます。
当センターでは、認知症の根本治療薬に対する臨床治療研究を積極的に行い新しい治療法の開発にも取り組んでおります。さらに、認知症の原因である異常蛋白の蓄積を画像化するPET検査法(アミロイドイメージング、タウイメージング)の確立にも力を入れております。
2023年末に、アルツハイマー病の画期的な治療薬レカネマブ(レケンビ®)が承認されました。当院では治験段階から多くの症例実績があり、積極的なレカネマブ(レケンビ®)の導入を行っております。
ご挨拶
現在、わが国では65歳以上の約1割が認知症と報告されており、日本の人口構成の高齢化に伴い増加する認知症の医療は、21世紀の大きな課題と考えられています。当センターは、このような社会的状況を見据え、精神・神経科および神経内科の2診療科合同で開設している認知症診療に特化した専門外来です。診察は、患者さん及び御家族から詳しくお話を伺い様々なご相談に対応するため、完全予約制をとっております。診察は、月曜日から土曜日に行っております。初診の場合、一人30分程度の枠を設けて診察しています。
主な実績
当センター(メモリークリニック)の受診患者さんの病気の内訳をグラフに示します。やはり、アルツハイマー病が一番多いですが、認知症の前段階の軽度認知障害の患者さんも多い点が特徴です。
慶應義塾大学病院メモリークリニックの外来初診患者さんは250人(2023年)、再診の患者さんは月平均で200人と、多くの患者さんが通院されています。
名称 | 件数 | 備考 |
---|---|---|
認知機能正常 | 222 | 2023年 |
軽度認知障害 | 416 | 2023年 |
アルツハイマー型認知症 | 899 | 2023年 |
脳血管性認知症 | 260 | 2023年 |
前頭側頭葉型認知症 | 154 | 2023年 |
レビー小体型認知症 | 86 | 2023年 |
うつ病 | 62 | 2023年 |
その他 | 301 | 2023年 |
受診について
- 当院では患者さんの待ち時間を短縮するため、予約制を導入しています。
- ご予約方法は一般の患者さんと医療関係の方で異なります