概要
ロボット支援手術は、患者さんの体に小さな穴を開けて行う、傷が小さな低侵襲手術です。そのため、開胸手術や開腹手術に比べて手術痕はほとんど目立たず、より少ない出血量で術後の痛みも軽くなります。術者は手術台の隣の操作コクピットから、術野の3D画像を見ながら、ロボットアームを遠隔操作します。術者の精密な手の動きを再現しつつ、術者の手ぶれも防止されるため、従来の腹腔鏡下手術より精密な操作が可能となります。このようにロボット支援手術には多くのメリットがあるため、世界中で急速に普及しています。
当院では、泌尿器科、一般・消化器外科、産婦人科、心臓血管外科、耳鼻咽喉科、呼吸器外科、整形外科などロボット支援手術を行う診療科およびその麻酔管理を行う麻酔科を中心とし、手術室看護師および医用工学士も交えて密に連携をとっております。患者さんにより良いロボット支援手術を提供できるよう、この「ロボット支援手術センター」を通して診療科横断的に運営しております。
当院には、主に体幹部手術に用いる「daVinci」と「hinotori」、また整形外科手術に用いる「Cori」という手術支援ロボットがあります。各疾患、術式に応じて、それぞれのロボットの利点および特徴を活かし、手術支援に用いています。
対象疾患は次のようになっております
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一般・消化器外科(食道切除術、胃切除術、膵頭十二指腸切除術、膵体尾部切除術、 肝切除(全術式)、結腸切除術、直腸切除術)
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産婦人科(子宮悪性腫瘍手術、腟式子宮全摘術、仙骨膣固定術)
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心臓血管外科(僧帽弁形成術)
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耳鼻咽喉科(鏡視下咽頭悪性腫瘍手術)
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呼吸器外科(肺悪性腫瘍手術、縦隔腫瘍手術、拡大胸腺摘出術)
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整形外科(人工膝関節置換術)
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泌尿器科(前立腺全摘術、腎部分切除術、腎盂形成術、膀胱全摘術、仙骨膣固定術、副腎摘除術)
主な実績
手術件数
2018年 da Vinci 125件
2019年 da Vinci 201件 Cori 21件
2020年 da Vinci 228件 Cori 45件
2021年 da Vinci 304件 Cori 94件
2022年 da Vinci 328件 Cori 88件 hinotori 70件
2023年 da Vinci 315件 Cori 85件 hinotori 213件
受診について
- 当院では患者さんの待ち時間を短縮するため、予約制を導入しています。
- ご予約方法は一般の患者さんと医療関係の方で異なります