概要
泌尿器科では、腎臓がん、尿路上皮がん(膀胱がん、腎盂がん、尿管がんが含まれます)、前立腺がん、精巣がんなどの悪性腫瘍を扱うだけでなく、良性疾患として、腎不全(人工透析)、腎移植、副腎腫瘍、尿路感染症、尿路結石症、神経因性膀胱、前立腺肥大症、尿失禁、ED、不妊症、さらに小児の泌尿器の病気などの治療を行っています。

特色・方針・目標
私たち泌尿器科は、多岐にわたる泌尿器科疾患にくまなく対応し、連携をとっております。2009年10月からは小児泌尿器チームを発足させ、先天性水腎症、尿道下裂、膀胱尿管逆流症、停留精巣、ウイルムス腫瘍など幅広い小児疾患に対しても対応が可能となりました。
患者様に優しい低侵襲治療として、前立腺癌、腎癌、膀胱癌、腎盂尿管移行部狭窄症に対するロボット支援手術をはじめ副腎腫瘍に対する腹腔鏡下手術も精力的に行っています。前立腺肥大症に対する手術方法であるTUEBを開発し、最近ではレーザー手術であるCVP手術を行っています。2008年より我が国では、転移を伴う腎癌の治療は分子標的薬が主流となりました。分子標的治療の理論的根拠は長年にわたり私どもの研究が貢献したこともあり、分子標的治療を積極的に行っています。さらに2016年からは免疫チェックポイント阻害薬による治療も精力的に行っています。
当科の特色として、特殊外来を多数設けており、それぞれの専門医師が対応しております。詳細は、当科ホームページの「特殊外来」をご参照ください。

対象疾患は次のようになっております
-
腎盂癌
-
尿管癌
-
精巣腫瘍
-
副腎腫瘍
-
神経因性膀胱
-
尿失禁
次のような症状を扱っております
尿に血が混じる、尿が出にくい、尿が近い、残尿感がある、排尿時の痛み、尿が漏れる、男性性器の痛みや異常、腰や下腹部の痛み、 副腎・腎臓・尿管・前立腺・膀胱・精巣などに腫瘍の疑いがある
主な実績
主な検査・手術件数をご紹介いたします。
詳細な件数は当科ホームページの「手術症例」をご参照ください。
名称 | 件数 | 備考 |
---|---|---|
前立腺全摘除術 | 108件(すべてロボット支援) | 2023年 |
前立腺小線源療法 | 32件 | 2023年 |
腎部分切除術 | 51件(ロボット支援49件) | 2023年 |
副腎摘除術 | 28件(腹腔鏡下27件) | 2023年 |
経尿道的前立腺手術(TURP・HoLEP・TUEB・CVP・WAVE) | 100件 | 2023年 |
尿道形成術 | 55件 | 2023年 |
ご挨拶
私どもは質の高い医療を皆様に提供するために、様々な工夫をしながら取り組んでいます。泌尿器科診療は近年めまぐるしい発展を遂げている分野です。高齢化社会を迎え、前立腺肥大症、前立腺癌といった高齢者特有の疾患を抱える泌尿器科の需要は今後さらに増加すると考えられます。多岐にわたる泌尿器科疾患にくまなく対応し、連携をとりながら、患者様にご納得の頂ける質の高い医療を提供できるようにしております。

受診について
- 当院では患者さんの待ち時間を短縮するため、予約制を導入しています。
- ご予約方法は一般の患者さんと医療関係の方で異なります