リハビリテーション科

概要

リハビリテーション科は、主に神経・筋・骨格系の異常にもとづく運動機能障害者を対象として、医学的治療や治療的訓練を実施する診療科です。すなわち、疾患により生じた移動・身の回りの動作・コミュニケーションなどの障害に対して、失われた機能の回復をうながすとともに、残存能力を最大限に引きのばすための治療を行い、患者さんが家庭復帰や社会復帰ができるように援助しています。(リハビリテーションの役割
当診療科で行う治療手段には、薬物療法、神経ブロック、運動療法および温熱・電気刺激などの物理療法(理学療法)、作業療法言語聴覚療法装具療法、義肢作製などがあります。患者さんの状態にあわせてこれらの治療法を組み合わせて効果的に実施します。

特色・方針・目標

リハビリテーション科専門医13名を含む、17人の所属医師は国内最大規模であり、運動機能障害の診断・治療・予防を専門としております。すなわち、筋電図・神経伝導検査、歩行分析などの物理医学的診断法を用いながら、適切な障害の診断、残存機能の評価、機能回復の予測を行います。リハビリテーション医療職である理学療法士、作業療法士、言語療法士、義肢装具士、リハ・ナースなどから構成されるリハビリテーション・チームで治療にあたります。先進的医療としては、脳卒中後の重度上肢麻痺に対するBMI療法、HANDS療法を行っています。詳細は当科HPおよびKOMPASもご参照ください。また、痙縮に対するボツリヌス毒素注射も専門外来で行っています。

対象疾患は次のようになっております

次のような症状を扱っております

・手足に麻痺や不自由がある
・歩くことができない
・食事、更衣、トイレ動作など身の回りの動作がうまくできない
・手の麻痺のために箸が使えない、字が書けない
・関節の痛み、変形、可動域制限がある
・筋力低下があり動きが悪くなった
・持続する腰痛のために日常生活に支障がある
・食べ物が飲み込みづらい、よくむせる
・義肢(義手・義足)を作りたい
・上肢装具、下肢装具、車椅子、座位保持装置などを作りたい
・息切れのために長く歩けない、活動が制限されている
・手術後のリンパ浮腫のために手足がむくんでいる

検査内容のご案内

特殊診療施設のご案内

主な実績

名称 件数 備考
筋電図検査 400件 2013年度
ビデオ嚥下造影検査 500件 2013年度
嚥下内視鏡 140件 2013年度
ボツリヌス注射 200件 2013年度

ご挨拶

未来を拓くリハビリテーション医学
1)積極的な早期介入により、障害を予防・最小化すること、
2)創造力と包括的なチームアプローチにより、障害を持った方々の機能を最大限に高め、生き甲斐を持った生活を送れるように援助すること、
3)医療の高度化・複雑化に伴って生じる新たなニーズに果敢に挑戦すること、
以上の 3つが、リハビリテーション医学・医療が果たすべき役割と考えています。慶應義塾大学医学部リハビリテーション医学教室は、良き人を育て、良き医療を提供し、優れたサイエンスを推し進めるために、あくなき挑戦を続けています。

里宇明元

医師紹介

氏名 写真 職位 専門領域 認定資格等
里宇 明元 教授 リハビリテーション医学全般 リハビリテーション科専門医・指導責任者
日本脳卒中学会専門医
日本臨床神経生理学会認定医
辻 哲也 辻 哲也 准教授 腫瘍リハビリテーション医学
リハビリテーション医学全般
リハビリテーション科専門医・指導責任者
日本臨床神経生理学会認定医
木村 彰男 木村 彰男 慶應義塾大学 名誉教授 リハビリテーション医学全般 リハビリテーション科専門医・指導責任者
日本脳卒中学会専門医
日本臨床神経生理学会認定医
興津 太郎 興津 太郎 講師(非常勤) リハビリテーション医学全般 リハビリテーション科専門医・指導責任者
大高 洋平 大高 洋平 助教 リハビリテーション医学全般 リハビリテーション科専門医・指導責任者
日本抗加齢医学会専門医
日本臨床神経生理学会認定医
水野 勝広 水野 勝広 特任講師 リハビリテーション医学全般 リハビリテーション科専門医・指導責任者
日本臨床神経生理学会認定医
石川 愛子 石川 愛子 助教 リハビリテーション医学全般 リハビリテーション科専門医・指導責任者
川上 途行 川上 途行 助教 リハビリテーション医学全般 リハビリテーション科専門医・指導責任者
日本脳卒中学会専門医
宮田 知恵子 宮田 知恵子 講師(非常勤) リハビリテーション医学全般 リハビリテーション科専門医・指導責任者
辻川 将弘 辻川 将弘 助教 リハビリテーション医学全般 リハビリテーション科専門医・指導責任者
岡 阿沙子 岡 阿沙子 助教 リハビリテーション医学全般
西田 大輔 西田 大輔 助教 リハビリテーション医学全般 リハビリテーション科専門医
須田 万豊 須田 万豊 助教 リハビリテーション医学全般

外来診療表担当表

1) 脳卒中の手の麻痺に対するHANDS療法およびBMI療法について

重度の手の麻痺に対して、HANDS療法とBMI療法を行っています。
HANDS療法は、随意運動介助型電気刺激装置(IVES)と手関節固定装具を1日8時間装着する治療法です。随意運動介助型電気刺激(IVES)とは、特殊な電気刺激の装置で、患者さんの麻痺した筋肉の微弱な活動を電極で感知し、その活動に応じた電気刺激を麻痺した筋肉に与える携帯型の電気刺激装置です。通常の電気刺激装置と違い、患者さんが自ら麻痺した指を伸ばそうとした時にのみ電気刺激により筋肉が収縮します。手関節固定装具は手首を固定して手を機能的に良い位置に保つことにより、麻痺した上肢の筋緊張を弱め、より一層動かしやすくする働きがあります。
BMI療法は、HANDS療法よりさらに重度の麻痺の方が適応となります。手指を伸ばそうとする筋肉の活動がみられない方を対象とし、手指を開こうと意図している際の脳の活動を利用します。随意運動や運動イメージ時の脳活動を、脳波などで記録し、解析した信号を元に、手先につけた装具の開閉を行いつまみ動作などの課題を行い、麻痺の改善を目指すものです。
適応条件などの詳細は、当科詳細ホームページをご参照下さい。

2) ジストニア(痙性斜頚、書痙など)に対する治療について

ジストニアは、特定の動作や姿勢をとることが困難になってしまう病気で、脳や神経系統の何らかの障害が原因で、不随意的または持続的に筋肉が収縮したり硬くなったりするものです。生活上のストレスなどの精神的な問題が発症のきっかけになることもあります。代表的なジストニアに痙性斜頚(首が不随意的に上下や左右に傾く、ねじれる)や書痙(鉛筆や箸が持てない)があります。当科では神経生理学的な評価(表面筋電図検査、運動誘発電位検査など)や運動機能評価を実施し、理学療法や作業療法、ボツリヌス療法を併用した包括的治療を行っています。

3) がんリハビリテーションについて

がんの進行や治療によって受けた身体的なダメージに対してリハビリを行なうことで、日常生活の向上や仕事復帰を目指します。がんやその治療によって身体的問題が生じると生活や仕事が困難となり、生活の質は低下してしまいます。リハビリを行なうことで回復力を高め、日常生活やQOLを向上させることが可能です。対象疾患・障害を図に示しました。

詳細は以下へ
腫瘍センターにおけるがんリハビリテーション
悪性腫瘍(がん)のリハビリテーション

連絡先

より詳しい情報は当部門の専用webサイトをご覧ください。

受診について

  • 当院では患者さんの待ち時間を短縮するため、予約制を導入しています。
  • ご予約方法は一般の患者さんと医療関係の方で異なります。